このページでは、介護施設における「看護職員の需要」や「職員の仕事領域」について深堀りし、解説しています。
施設ごとの職員配置などは法で定められているものの、実態が曖昧なものも多いため、事前に確認できると良いでしょう。
現場経験豊富な看護師は、緊急時に機敏な対応ができるだけでなく、利用者の変化をつぶさに感じ取る察しの良さも兼ね備えています。
今後ますます医療需給がひっ迫する介護業界では、今まで以上にその存在価値が高まっていくでしょう。
国内の状況をおさらい
内閣府の資料を参考に、国内の高齢者の介護事情をまとめました。
- 日本の総人口の約28.9%が65歳以上=高齢者である。
- 2065年には約2.6人に1人が高齢者になると推計されている。
- 65歳以上の要介護者と同居している介護者のうち、7割以上が60歳以上。
- つまり老人が老人を介護する、「老老介護」のケースも多数存在している。
- 背景として、介護人材不足が続き、人も施設も足りていない状況がある。
https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2022/zenbun/pdf/1s1s_01.pdf
https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2022/zenbun/pdf/1s1s_02.pdf
参照元:内閣府 2017年版高齢社会白書[PDF]
https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2017/html/zenbun/s1_2_3.html
データから見る介護需要のこれから
- “健康でない老人”はどんどん増え続けていく
- そのための介護・看護体制が追いついていない
- 施設側は、自立型だけでなく看護や医療を必要とする利用者の受け入れが求められる
- 介護施設は、重篤患者やお看取りにも対応する「ホスピス化」を余儀なくされていく
つまり、「介護」だけでなく「看護」=医療需要が高まっていくと考えられます。
介護施設の職員の配置基準について
厚生労働省によると、例えば住宅型有料老人ホームでは、「要介護者:職員=3:1」としていますが、この「職員」には、介護職員・看護職員※どちらもカウントされます。
「看護職員」という表記が分かりにくいですが、看護師には准看護師と正看護師という二種類があり、これについて厚労省は「看護職員として看護師の確保が困難な場合には、准看護師を充てることができる。」としています。
つまり、施設によっては正看護師がいない場合もあり得るのです。
介護施設の選ぶにあたって、看護師の有無・とくに正看護師の配置体制を確認することは、利用者にとって極めて重要であると言えます。
https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000174013.pdf
参照元:厚生労働省 有料介護施設の設置運営標準指導指針について[PDF]
https://www.mhlw.go.jp/content/000934510.pdf
介護施設の職員が行う医療ケアの範囲
看護師(看護職員)の配置不足が実際にどう影響するのか、職員が行う「医療行為」の観点から、それぞれの役割をまとめました。
介護職員
無資格でも働ける介護職員は、基本的に医療行為を行うことができません。
あくまでも食事やお風呂や排せつなど「日常生活のお世話」がメインのお仕事となります。
ただし、体温測定・自動測定機による血圧測定・湿布を貼る・軟膏を塗る・目薬の点眼など、日常的な介助は可能です。
介護福祉士
座学研修と実地研修を終えた介護福祉士資格を持つ職員(認定特定行為業務従事者)は、下記の行為ができるようになります。
- 口腔・鼻腔内の喀痰吸引
- 気管カニューレ内部の喀痰吸引
- 胃ろう又は腸ろうによる経管栄養
しかし、容体が安定している・看護師や医師の許可を得ている状態などの条件があります。
また、飲み薬などの服薬介助は、看護師がそばにいないとできません。
看護師(正看護師)
看護師は、喀痰吸引等に加えて下記の医療行為も行うことが可能です。
- インスリン注射
- 点滴の管理
- 人工呼吸器の監理
- ストーマの貼り替え
また、介護職員へ医療行為の指示・サポートをすることで間接的に施設内の医療ケアに寄与することもでき、介護施設における「司令塔」の役割を担っています。
准看護師
正看護師と基本的な業務内容に違いはありません。
ただし、准看護師は現場で自己判断による看護業務が認められておらず、正看護師か医師の指示(許可)を得て医療行為を行う必要があります。
法的な現場のパワーバランスとしては【医師>正看護師>准看護師>介護福祉士>介護職員(一般)】となります。
ちなみに、准看護師から正看護師になるには実務を2年ないし3年経験し、さらに学校で2年学んでから資格を取る必要があります。
勤務する病院や担当の科にもよりますが、正看護師は臨床現場経験豊富なベテランと言えるでしょう。
リハビリテーション専門職(セラピスト)
下記の職種は、法的に施設への配置義務はありませんが、様々な障がいを抱える要介護者に専門のリハビリテーションを提供する資格職です。
これらはすべて国家資格を要します。
理学療法士(PT)
病気やけが、高齢、障がいなどによって運動機能が低下した人に対して、維持・改善を目的として治療を行います。
リハビリ運動・温熱・電気・水・光線など様々な物理的手段を用いて、個々に合った治療プログラムを提供するお仕事です。
作業療法士(OT)
老化による筋力の衰えや関節障害などで日常生活を送る上で必要な行動ができなくなった人に、そのスキルを取り戻したり、向上させたりするリハビリを提供します。
具体的には、食事や入浴、着替え、歯磨きなどの日常生活動作や、趣味やスポーツといった動作=作業を通して訓練・援助します。
身体機能だけでなく精神面でのケアも行います。
言語聴覚士(ST)
ことばによるコミュニケーションや、嚥下に困難な課題を抱える人を対象に、その原因やメカニズムを解明しながら訓練や指導によって改善を図ります。
たとえば言語に関しては、脳機能に起因するものや聴覚障害、発達の遅れ、発声機能の障がいなど原因が多岐に渡るため、専門的な知識とアプローチが必要になります。
3つの中でも特に有資格者数が少なく貴重なため、病院に優先的に赴くことが多く、介護施設にSTが往診してくれることはかなり珍しいと言えます。
医療を重視する場合の介護施設の選び方
介護施設によって、看護職員の配置や医療設備が違うため、対応できる医療行為が違います。
看護師が十分に配置されていて、医療行為ができるだけの設備が整っていて、その上で医師との柔軟な連携が取れる施設が良いでしょう。
入居前に医療体制についてをよく確認しておくことが重要です。
医療行為に特化した介護施設の例
具体的に、下記のような施設は医療体制が整っていると言えるでしょう。
- 24時間看護職員が常駐:正看護師かどうか、特に夜勤の配置体制は要確認です。
- クリニックが併設:病院と一体化している介護施設であれば、緊急時にすぐ医師に診てもらうことができます。
- 運営母体が医療法人:介護施設は異業種からの参入が多い業界です。運営会社の業種も確認してみるとよいでしょう。
これらに加えて、例えば前述のセラピスト専門職が往診に来てくれるのかといったことも確認してみましょう。
正看護師にこだわる介護施設「スイートガーデン」とは
医療にこだわった介護施設として、大阪に住宅型有料老人ホーム8施設を展開する「スイートガーデン」をご紹介します。
全施設あわせて110名以上・正看護師のみが在籍しているのが強みです。

「110名以上・全員正看護師」を掲げる医療特化型介護施設
住宅型有料老人ホーム「スイートガーデン」では、施設の看護職員110名超が5年以上の現場経験を積んだ「正看護師」という大きな特徴があります。
経験豊富なベテラン看護師のみを揃えているからこそ、医療ニーズの高い入居者にも柔軟に対応することができる上、万が一の事態にも適切な判断を素早く行うことができます。
また、看護師のレベルが均一でないと、不要な軋轢を生んでしまい、指示系統に問題が起きたり、施設の職員間の連携に支障をきたす場合がありますが、正看護師に統一することでそういったリスクも排除しています。
全員が正看護師なので、介護施設でありながら、できる限りの医療的ケアを提供できるよう努めており、難病の方も安心して暮らすことができるでしょう。

介護現場のためのITシステムを独自開発し、サービス品質を向上
医療業界ではIT化・DX化が進んでいますが、介護業界ではこうした取り組みが遅れているのが現状です。
しかし、スイートガーデンでは現場を管理するシステムを自社内で独自に開発するなど積極的にIT化を推進しており、その結果職員の業務効率が上がり、利用者と密なコミュニケーションを取る時間が増えたり、人為的なミスが起きにくい仕組みをつくったりと、サービス品質の向上に寄与しています。
これまで紙で連携していた施設内の情報をデータ化することで、誰がいつ見てもすぐに分かるようになり、「●●さんでないと△△さんのことは分からない」といった属人的な状態を脱却しました。
職員の働きやすさを追求することで離職率も減り、結果的に利用者側にもメリットが生まれています。
利用者に向けては、とろみサーバーやVRを用いたリハビリテーションなど、新しい設備や技術を積極的に導入。
スイートガーデンはIT化によって職員・利用者双方の生活の質を上げる「スマートホスピス」を目指しています。
代表者に直接インタビュー!
編集チームが、スイートガーデンを運営するニューパートナーホールディングス社長の山中さんに話を聞いてきました。

22歳で介護業界に飛び込んで実際に現場で働いてた山中社長。
26歳~27歳の頃、祖父母が病気によって病院を転々としている間に認知症が進行し、孫として認識してもらえなくなったまま二人を見送る、という悲しみを味わったことがきっかけとなり、「同じような境遇の人を助けたい」と看護に力を入れた老人ホームを立ち上げました。
ニューパートナーズホールディングスは、経営幹部全員が介護現場上がり。
「社会のため、地域のため、困っている人のため」を原点に常に現場目線の経営を行いながら、まだ見ぬ福祉に挑戦し続けています。
Q.「“全員正看護師”にこだわり続ける理由は?」
1つは、看護職員の能力の水準を揃えたいという狙いがあります。
「介護」においては、サービス品質のばらつきは人によってありえるかもしれないが、万が一の医療事故にもつながる「看護」においては、人によってサービスに差が出るのはあってはならないことです。
介護施設は病院ではありませんが、病院と同じように病気の方や身体に障がいを持つ利用者様を受け入れている身として、看護品質を底上げすることは当たり前のことと考えています。
もう1つの理由は、指示系統の統一です。
足並みを揃えて、物理的に組織の「偉さ」を均すことで、いざこざや混乱を少なくすることができます。
これはなかなか目に見えるものとして表に出てくることはありませんが、組織を運営するにあたって凸凹していないことは非常に重要と考えています。
施設の中で歪なヒエラルキーがあると、それは利用者へのサービスにも関わってきます。職員が余計なことを考えずに目の前の利用者様のために行動できる環境づくりも我々の使命の一環と考えています。
Q.「看護師の採用にあたって考えていることは?」
スイートガーデンは、指定難病の方・重度の障がいを持つ方・要介護度の高い方・予後が短い方など多くの利用者を受け入れています。
重病者が多いため、採用にあたっては「どれだけ臨床現場を経験しているか」を重視しています。
病院勤務では、「●●科」のように特定領域の業務がメインになるため、その知識や経験があれば対応できます。
しかし介護施設はそのような分野に分かれていません。
介護施設で働く看護師は、様々な分野の知識や現場経験から成る「勘」や考え方を備えたマルチスキルを持つ看護師でなければならないと考えています。
また、施設でリーダーシップを発揮できる人材であるかも重要です。
自立型の方を支援しているところや、リゾート型のような施設では、看護師はそこまで目立つ必要はありません。いざというときに出ていけばよいのです。
しかし我々のような受け入れ範囲の広い施設では、看護師が指揮系統の要です。
スイートガーデンでは、施設長の指導も看護師に行ってもらっています。
看護職員だけでなく、介護職員全体のレベルを上げること・連携を強化することで、結果的に利用者に安心してもらえるサービスを提供できると考えています。
Q.「スイートガーデンの医療体制の特徴は?」
血糖測定・インスリン対応・医療用麻薬が使えること等は、珍しいとよく言われます。
我々が医療行為において当たり前と思ってやっていることが、意外と他社ではハードルの高いことだった、という事実があります。
介護施設の医療サービスの水準が、病院にはまだまだ追いついていない中で、我々はほぼ病院と同じノウハウ・設備で対応できているのが強みです。
また、セラピスト専門職とのコネクションが強いのも喜ばれるポイントです。
理学療法士(PT)や作業療法士(OT)だけでなく、有資格者の少ない言語聴覚士(ST)も施設に呼ぶことができます。
併せて、ポータブルEVカメラなどの高度医療設備も導入しているので、「口から食事ができなくなった人がスイートガーデンのリハビリによって口から食べられるようになった」という、ひとつの介護施設としては奇跡のような光景も目にします。
これが病院でなく老人ホームで行えるのは、まさに我々が医療に特化している証と言えるのではないでしょうか。
Q.「業界人から見た、介護施設選びのポイントは?」
日本の急速な高齢化は深刻な問題です。
客観的に考えても、時代の変化に柔軟に対応してくれる施設・その運営会社が良いと思います。
先々のことを考えて挑戦し、先取りしていくことができる施設が生き残るのではないでしょうか。
また、スタッフを大事にしてくれるところであることは言うまでもありません。
会社がスタッフを大事にして、そのスタッフが利用者を大事にしてくれるわけですから、「人」で成り立っている介護業界だからこそ、職員の働きやすさにこだわる会社はこの先も安泰だと思います。
社会ニーズや福祉ニーズに対応していくとなると、自ずと「24時間医療行為に対応できるホスピス型の施設」になると思っています。
そこにはもちろんITの力を活用する必要がありますし、そうした仕組みをつくる必要が介護業界全体にあります。
我々が目指しているのがそれを体現した「深化するホスピス」であり、「スマートホスピス」という形です。利用者様・ご家族様に選ばれる施設づくりをこれからも進めていきます。
スイートガーデンを運営する
ニューパートナーズホールディングスの基本情報
| 施設紹介 |
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| TEL | 0120-66-4165 |
| 本社所在地 | 大阪府大阪市北区梅田1-13-1 大阪梅田ツインタワーズ・サウス17F |
| 会社URL | https://newpartners-holdings.co.jp/ |
| 施設URL | https://sweetgarden.net/guide |
| 加盟団体 | ⼀般社団法⼈全国介護事業者連盟 ⼀般社団法⼈⽇本介護協会 ⼀般社団法⼈全国訪問看護事業協会 ⼀般社団法⼈⼤阪府訪問看護ステーション協会 ⾼齢者住まい事業者団体連合会 ⼀般社団法⼈経慶会 ⼀般社団法⼈経慶会 介護コレクション ⼀般社団法⼈アジア経営者連合会 アジアケアユニオンアジア介護共同組合 ⼀般社団法⼈寝屋川⻘年会議所 |



